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雨が好き
第86章 あこがれ
【あこがれ】

そんな感じで、会が進んで、そろそろお開きかな?という時、結構酔っ払った水際さんがとんでもない提案をしてきた。

「あ!そうだ!!みなとちゃん!みんなに、一言、こう!気合が入るシメの言葉!言ってやって!!」

え・・・あ・・・
そんないきなり・・・

大勢の前で話すのは初めてじゃない。
クリスマス会の時も、この前の練習会の時も・・・でも、でも、みんなみんな、事前に準備して、原稿書いて・・・だった・・・

ぽんと、立たされてしまう。
さっきまで、ワイワイ騒いでいたサークルのみんなも、じっと私の方を見ていた。

耀さんもニコニコして、見ている。

「思ったこと、言えばいいからさ!」
こそっと、水際さんが言ってくれる。

思った・・・こと・・・
私が、思ったこと。

「あ・・・私は、いつも、『みなと町』にいて、そこから、あまり外に出ないんです。雨の日はお客さん少ないから、お散歩行くけど、それくらいで。だから、ずっと毎日、お父さんとコーヒー淹れて、お客さんに出して・・・ってしていました。」

んんっ・・・とちょっと咳払い。
考え考え、言葉を紡ぐ。

「今日は、今日と昨日は、なんだか、外に出た・・・って思いました。
 うまく言えないけど、たくさんのことに触れて・・・皆さんに会えて、『みなと町』の外ってこんな感じなんだって。だから・・・あり・・・ありがとうございました」

ぺこり、と頭を下げた。
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