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第85章 耀一さん

そんな感じでわいわい、がやがや。
話題は耀さんのことに移っていく。

「耀！すごいじゃん！学祭、大成功だったね」
耀はねーすっごいんだよーと、酔っ払って気持ちよくなっている水際さんがいろんなエピソードを披露してくれる。

そのたびに耀さんは「そんな」とか「高槻先輩がいてくれたから」とか、
なんとなく、目が泳いでいて、落ち着かないようで、
頬に朱が差しているのは、なんだかお酒のせいだけじゃないみたいで・・・

「私も耀みたいな後輩に部長任せられて、超安心だよ！」
ぽんぽんと、肩を叩かれているときには、もう顔が真っ赤になっていた。

それをみて、ああ、そうなのかなと、なんとなく思った。
耀さんの白と黒でシックにまとめたファッションは、なんとなく、彼女を思わせる。

耀さんはきっと、水際さんのことが、好き、なのだ。