この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
雨が好き
第85章 耀一さん

耀さんは、おしゃべりしてても全然普通で、言われなければ男の子とはわからなかった。でもお昼が終わって、彼女がブースに戻る時、
「全くそう見えないって、よく言われる。
でもね、別に手術とかしているわけじゃないからさ
油断していると・・・」
『地声が出ちゃうんだよね』
そう言った声は、確かに少しハスキーだけど、男の子のそれだった。
よろしく、といって握られた手の感触も、女の子よりはがっしり。
ああ、本当にそうなんだな、と思った。
学園祭、二日目も無事に終わった。
撤収の関係があるのか、一日目よりは早く終わる。
「あー終わったー!」
「おつかれー」
「さ!飲みに行こう!」
「片付けろや!」
そんな会話。
私は、レンタル品のチェックや『みなと町』から持ち出した備品を確認
それを箱にしまうお手伝いをした。
みんなで一斉にお片付けをしているせいかな、
さっきまであったブースたちが、次々と畳まれていく。
そして、日が傾いて、暗くなる頃には、
昼間の喧騒が嘘みたいに、暗くて静かな空間がそこにあった。
きっと、これが本来のこの大学の夜の姿、なんだろうな。
「全くそう見えないって、よく言われる。
でもね、別に手術とかしているわけじゃないからさ
油断していると・・・」
『地声が出ちゃうんだよね』
そう言った声は、確かに少しハスキーだけど、男の子のそれだった。
よろしく、といって握られた手の感触も、女の子よりはがっしり。
ああ、本当にそうなんだな、と思った。
学園祭、二日目も無事に終わった。
撤収の関係があるのか、一日目よりは早く終わる。
「あー終わったー!」
「おつかれー」
「さ!飲みに行こう!」
「片付けろや!」
そんな会話。
私は、レンタル品のチェックや『みなと町』から持ち出した備品を確認
それを箱にしまうお手伝いをした。
みんなで一斉にお片付けをしているせいかな、
さっきまであったブースたちが、次々と畳まれていく。
そして、日が傾いて、暗くなる頃には、
昼間の喧騒が嘘みたいに、暗くて静かな空間がそこにあった。
きっと、これが本来のこの大学の夜の姿、なんだろうな。

