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雨が好き
第84章 学生の時間
ちょっとオーバーサイズの白基調のニットの上着
端っこのほうがわざとなのかな?ボロボロっとした感じになっている。
下は動くたびにふわふわキラキラする黒基調のフリルのスカート
全体的に背が高くて、ほっそりしている感じの部長さんに
とても良く似合っていた。

お化粧もバッチリ
肌が白くて、すごくきれい
それに対を成すようにくっきりと引かれたルージュ
しっとりとしたやや短い黒髪
冬のこの季節に、すごく映える・・・そんな感じだ

テキパキと周囲の子に指示を出している。
他の子は入れ代わり立ち代わりにブースの当番をしているみたいだけど
部長さんはずっといる

きっと、責任感の強い、人なんだろうな。
ちょっと、水際さんに似ている気がした。

しばらく眺めていると、その「ヨウ」さんがこちらに向かって歩いてきた

「古谷さん!お昼とか、持ってきましたか?
 もしよければ、学祭のどこかで・・・?
 あ、それとも高槻先輩と一緒に食べるほうがいいですか?」

高槻先輩・・・と聞いて、咄嗟に水際さんのことが浮かばなかった。
特に、約束をしているわけではないので、どうしようかなと思っていると、

「向こうのゾーンが主に飲食関係なんです」

そんなふうに言われ、ヨウさんに連れていかれてしまう。
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