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第84章 学生の時間

目の前の『ふぁっしょんさーくる♡みなと町』のブースも大分賑わっている。
紙コップに注がれたラテを飲みながら、クッキーを食べているカップル
高校生くらいの女の子二人連れ
真剣にメニューを見て、どれを頼むか悩んでいる３人グループの大学生たち。

ファッションサークルのみんなは、それぞれ、訪れた人に、写真パネルでサークル活動を案内して
「そうそう！」なんて言いながら、
きっと初めて会ったであろう人たちとも楽しそうにおしゃべりをしている。

すごく、活気がある。

「ちょっと、私、担当教官のところ顔出してくる」
しばらくブースの様子を見て、軌道に乗ったと判断したのだろう
水際さんが立ち上がって言った。
「ヨウ！ちょっと私、金町先生のところ行ってくるからあ！
　なんかあったらー、みなとちゃんに聞いてぇ〜！」
手を振って、叫ぶ。

「わかりましたー」
と同じく手を振って答えたのは、先日、『みなと町』でやった練習会のときに来た、部長さん？と思しき人

さすがファッションサークルの部長さん
この間もそうだったけれども、今日もとてもファッショナブルだ。