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天狐あやかし秘譚
第92章 寤寐思服(ごびしふく)
『牙城』と呼ばれて、俺の心の中で、何かが弾けた気がした。
夢中で腰を振り、深く、もっと深くと、とにかく突き続ける。そして、射精の衝動が耐えきれなくなった時、俺は、「美澄!」と彼女の名を呼びながら、その唇を塞ぐようにキスをしながら、一番奥まで俺自身を突き入れた。

どくん、どくん・・・どくん・・・

今日、4回目の射精とは思えないほどの量の精液が、日暮・・・美澄の胎内で吐き出される。それと同時に、彼女もまた、『んっ!』と声を上げたかと思うと、身体をふるふると震わせていた。背中に回した手はこれ以上ないほどの力で俺の身体を自分の方に引き寄せようとしていた。

長い長い射精が終わると、俺はまた、彼女の身体の中にちんぽを挿れたまま、もう一度ぎゅううっと強く、強く抱きしめた。

「牙城さん・・・すごく・・・すごく気持ちよかった・・・このまま・・・このままいてぇ」
「美澄・・・すごい・・・美澄・・・」

身体から・・・心から、ものすごく温かな何かが溢れてくる。
それはこれまで俺が知らなかった、言葉にしたことがなかった思いだった。

だから、俺はこの『温かさ』に名前をつけることができなかった。
でも、それを伝えたくて・・・彼女に、美澄に伝えたくて・・・

ぴったりとくっついたまま、キスをして、身体を擦って、頭を撫でて・・・
それでも足りなくて、また、口づけをした。

「美澄・・・美澄・・・もっと・・・」
「うん・・・うん、うれしい、私、うれしいぃっ!
 牙城さん、牙城さん・・・愛している・・・愛してるのぉ・・・」

愛してると言われて、本当に幸せそうな笑顔で見つめられて・・・
そこで初めて、俺は・・・自分の心から湧き出したこの想いの名を知った。

だから、俺も言う。
初めて、生まれて初めて言った。

「俺も・・・すごく・・・あ・・い・・・してる・・・」
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