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天狐あやかし秘譚
第92章 寤寐思服(ごびしふく)
☆☆☆
その日を皮切りに、日暮は毎日のように俺の家に来た。

そのたびに、今日は中華、今日は和食、イタリアンは好きですか?など、いろいろな料理を作って持ってきてくれる。どれもおいしいのだが、最初の日のビーフシチューは格別だった。それについては、後で知ったことなのだが、あれはわざわざ半休をとってまで準備して持ってきてくれたらしいのだ。道理でしっかり煮込まれており、美味しかったわけだ。

そんな感じで数日が経った時、何かの話の流れで、『ところでお風呂はどうされているんですか?』と聞かれたので、俺が適当に身体を拭いて過ごしていると答えたら、

「それはいけません!清潔にしなければ、病気になってしまいます!」

と言って、風呂に入るように勧めてきた。しばらく使っていなかった浴槽をガシガシと洗ってくれ、更には『私!救急法は得意なんです!』と言ってくる。つまり、包帯をほどいても巻き直しができる、と言うのだ。

その勢いに気圧され、右手は動かないが、まあ、なんとかなるだろうと思いつつ、俺は久しぶりの入浴をすることにした。なんだかんだいって1週間以上はまともに風呂に入っていなかったのだ。確かに湯船に浸かると心地よく、身体だけではなく、心まで洗われるような気分になった。

ただなあ・・・身体は片手で洗えるとして、頭はちょっとムリかな・・・
まあいい、頭はじゃじゃっとシャワーを浴びる位にしようか・・・

そこまで考えた時、脱衣場の方から日暮の声がした。

「あ・・・あの・・・み、御九里さん?」
「どうしました?」
「よ・・・よろしければ、お、お背中を流しましょうか?
 あと、頭も、洗って、よ・・・良ければですね・・・」

え?

ちょい待て、あなた一応俺より位階上だよね?
言ってみれば上司、だよね?
『あーん♡』だけでもまずいだろうに、背中を流す・・・だと!?

「いやいや!そ、それはまずいでしょう!?」
「だ、大丈夫です。ちゃんとタオルを巻きますし、えと、その・・・み、御九里さんのは見ないようにしますから!」

いや、そういう問題じゃねえだろ!?

ダメ・・・と言おうとしたのだけれども、ガチャリと風呂の扉を開けて日暮が入ってきてしまった。確かに言った通り、身体にはぴっちりとタオルを巻いてはいるけれども・・・

・・・っ!
む・・・胸が・・・っ!
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