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第30章 個室



「資料がめっちゃ優秀なのはもうわかってるとして、こんな残業してるのに、嫌な顔ひとつしないところとか、ぜんぜん疲れ見せないところとか。

毎朝ちゃんとメイクして、可愛い髪型して、いつも同じじゃない服着て来てさ。
ぜんぜん手抜き感が見えねえの」



 こいつ、人のお化粧とか服とかそんなチェックしてんの?
 油断も隙もあったもんじゃない。



「だって……嫌じゃない。自主的に残業してる癖にしんどそうな顔してる人と、一緒に仕事するの」

 至極当たり前のことを言うと、相馬はじっと黙って、それから、



「そういうとこが好きなんですよ」

 ぽつりとそう言った。



 相馬がいきなり、グラスを握ったままの私の手に、そっと自分の手を添えた。

その手は冷たかった。
ビールグラスを持っていたからか、それとも――



「信じてくれた?」

 相馬が顔を上げ、上目遣いで私を見る。



 ……ずるいよ、そんなの。


 その不安そうな目が、彼の策略だとわかっている。
こうやって人の心に取り入って、いつも大口の契約を取ってくるんだ。



わかっているのに、わかっているのに――


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