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千一夜
第42章 第七夜 訪問者 雨
「ねぇ、もう少し速く行けないのかしら」
 咲子のこういう話し方を私は初めて聞いた。
 言葉にも声のトーンにも温もりが感じられない。
「かしこまりました」
 竹内はそう言うと軽く頭を下げた。車のスピードが増す。ただし、ドラマにあるような違法すれすれの運転ではない。竹内はレクサスのアクセルを急に踏み込むことなどしない。それでも私にはさっきより車が速く進んでいることがわかった。
 太宰亭に車が到着した。いつもなら「ありがとう」と言って咲子は車から降りるのだが、このときは無言で車を降りた。
「無理を言ってすみませんでした」
 私は竹内にそう言ってから車を降りた。
「とんでもございません」
 竹内は一言だけそう言った。
 どうして早く太宰亭に行かなければならないのか、その理由を私に訊ねることなく竹内はそれだけ言ったのだ。
 改めて咲子の父が竹内を手放さないわけがわかったような気がした。
 私は咲子の後を追って貴賓室に向かった。部屋のドアを開けるとそこには咲子がいた。
「早く脱いで」
 咲子はそう言うと私のズボンのベルトに手をかけた。
 男にも女にも神は等しく性欲を授けた。男の性欲は大体わかる。だが、私は女の性欲については全くわからない。私は女の経験がほとんどない……いや、全く無かったのだ。
 私は自分でポロシャツを脱いだ。私のズボンを下ろそうとする咲子の手がせわしなく動く。私は初めて女の生々しい性欲を見たような気がした。
 咲子は私のズボンを下ろすと、下着の中に手を入れて私のペニスを掴んだ。そして私のペニスを掴んだまま私を寝室に誘った。
 寝室の清掃はすでに終わっていた。
 私をベッドに押し倒すと咲子は自分から服を脱ぎ始めた。ブラジャーを外し、ショーツを脱ぐ。
「本当に濡れているのか?」
 私はそう言って咲子を窺った。
「バカ」 
「スケベな女だ」
 逆らうことなど許されない女に私はそう言い返した。
 私はベッドの上で大の字になった。咲子は私の体をどう料理してくれるのだろうか。それが愉しみで仕方がない。
「スケベな男のおちんちん」
 咲子はただでは引き下がらない。
「……」
「どうして欲しいい?」
「舐めてくれ」
「ふん、言葉は選んで使うものよ」
「舐めてください」
「最初からそう言いなさいよ」
 ペニスの先が咲子の口の温かさに包まれた。
 高い壁はまた私の前に現れた。
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