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濡れた砂漠の村
第1章 その村への旅
目覚ましが鳴る。朝ごはんの時間の終わりが近づいている。私達は簡単に身だしなみを整えて、食堂へむかう。向かい合って座りあうと、朝ごはんを頼み、そして熱情を込めた視線で見つめ合う。私は告白する。

「いま、あなたと交じり合うこと、あなたに触りたい、そういうことしか考えられないの。他のことが何も手につかない。」

彼は伏目がちになり、静かに言葉を選ぶ。

「僕と同じだ。こんな状況で、この険しい崖を運転するのはすごく危険なんだ。、、もし、よければ、、、一緒にもう一泊、できないかな。二十四時間をお互いの中に溺れ合うことだけに使うんだ、心ゆくまで。満たされるまで、ひたすら愛し合うんだ。体と心が果てるところまでいくんだよ。そしてきっと、明日までにまた普通の状態に戻れるかもしれない」

私は頷く。あなたのことが欲しくて欲しくてたまらないのよ。と囁くと、涙が出てくる。

朝食が運ばれてくる。体力を得るために、しっかり食べようか、と冗談混じりに微笑みあう。
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