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濡れた砂漠の村
第1章 その村への旅
滞在を延ばす。荷物を集めて彼の部屋に整理する。そして私達は服を脱ぐ。お互いを見つめ合うと、なんだか甘酸っぱい気持ちになり、はにかんでしまう。シャワーへと向かい、ローズマリーの石鹸でお互いを労わりあいながら、隅々まで綺麗にする。

「ここで初めて君の音を聴いたんだ。何をしてたのか、教えて」

あれは出会う数分前のことだ。私はその時の快感を再現する。ただし今度は彼を挑戦的に見つめながら。私がオーガズムに達するのを見届けると、彼は私を抱え上げる。そのまま洗面台に置かれた私は、激しく突き上げられ、そして乱暴なほどに縦に揺さぶられる。

箪笥の上、窓の桟、冷たい床、机、ベッドのへり、ありとあらゆる場所で、いろいろな形で私達は愛し合う。やればやるほど、快感が増し、欲情は増すばかりなのだ。果てては、その余韻に溺れ、戻ってきては、また快楽に全霊を捧げる。日は頂点までのぼり、そして降りていく。
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