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濡れた砂漠の村
第1章 その村への旅
部屋へ帰るとちょうど皆がランチへ出てゆくところだ。一緒にと誘われるものの、いまからシャワーに入りたい。その後に食堂に参加することにした。手作りの石鹸が置いてある。ローズマリーのような香りがする。シャワーは生ぬるく、高地で水圧が弱いのだろう。チョロチョロと出てくるお湯を大事に、そして私は芳醇なアロマに包まれながら、体を隅々まで洗ってゆく。こんなに丁寧に体を洗うのは初めてかもしれない。耳の裏、首筋、ヘソの下、ふだん意識しないところも隅々までマッサージする。素直に、ありのままに表現された性を目の当たりにする15時間だった。曇りがちな鏡の水滴をはらい、中を除く。乳首は色が濃くなり、ヴァギナははっきりと柔らかく、ふくよかになっている。触ってみると敏感さが増している。快感に襲われ、そのまま欲望に従い体の隅々を愛で始める。快楽に身を任せ息荒くなってきたところで、隣の部屋の浴室と繋がっていることに気づく。そちらからもシャワー音がするのだ。体は待つことなく、そのままオーガズムに届いてしまう。私は声を漏らしてしまう。ふたたび鏡を覗くと、頬が赤みを帯び、唇は潤いを増し、厚みが出ている。私はシャワーを止めて体をタオルで包む。


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