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第1章 その村への旅

バスは停車する。乗客はざわつき、そして情報が伝わってくる。大きな岩が滑落して山道が塞がれてしまったという。乗客はその様子を見に行き、皆でその岩がずらせないかなど議論する。が結局、当局に連絡をし、対応を待つしかないとなる。

「アンラッキー。丸1日かかるよ。いつもそうなの。クレーン車をここまで持ってきて、処理して、ってのに本当に時間がかかるからね。」

そうしてバスはまたきた長い道のりを少し戻ることになる。というのも、この辺りで唯一宿泊ができるのがあの朝食のレストストップなのだ。このくらいのアクシデントには慣れているのだろう。誰も怒ったり、不満を爆発させたりしない。オーナーに今夜、バーとパーティフロアを開いてくれるようお願いしよう、などと話している。