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シャイニーストッキング
第1章  和哉
 31 夢の始まり ①

 「ううん、はぁ、ぁぁ…」

 「あぁ、んん…」
 
 ピチャピチャと舌を絡め、互いの唾液を吸い合う淫靡な音と荒い息遣いが車内に響き渡る。

 二人は今日もまた河川敷の運動公園の駐車場にきた。
 そしてお互い見つめ合い、どちらともなく自然と、まるで引き寄せられるかのように唇を交わしていった。
 
 あぁ、和哉くん、なんか違う…
 昨日はあれほど緊張して動揺し狼狽えていたのに、なぜか今日の和哉は自然にキスをしてきたのだ、そのことに美冴は少し違和感を感じていた。

 たった一日で、一度の経験で、こうも変わるものなのか、キスもなんか上手に感じるし…
 舌を吸いながらそう考えていると、和哉の舌が更に絡み付いてきてゾクゾクとしてしまう。

 あぁ、すごい、感じちゃう…
 キスの快感にカラダの力が抜けてくる。

 するとキスをしたまま和哉の腕がスッと美冴を引き寄せ肩を抱きしめ、
 
  えっ…
 
 ブラウスの上からもう片方の手で胸を愛撫してきたのだ。

 えっ、えー、どうしたの…
 昨日とのあまりの違いに純粋に驚いた。

 確かに昨日の出来事は和哉にとって全てのことが初体験であり、これまで想像すらしたことがなかった。
 動揺から始まり、驚き、感激、感動、快感、そして未知の絶頂感というまるでジェットコースターのようなスピードと流れの体験であった。
 
 甘いキス、ゾクゾクする舌の絡め合い、胸の質感、握られた美冴の手指の感触、舐め、しゃぶり、咥えてくれて融けてしまうような快感、そして美冴の秘部の熱さに淫靡な吐息、全てが何度思い返しても現実感のない夢のような体験といえる。

 ただ全てが受け身であった、未経験なんだから仕方がないとは思うのだが、それじゃあダメだと考えていた。
 
 このまま甘えてばかりではダメだ、頑張って美冴さんを感じさせなくちゃ…
 
 今日のバイト中に美冴から感じたこの関係の不安定な脆さと一時的に感じた絶望と焦燥、そんな思いからの今現在の和哉自身の知りうる知識と想像力、そして昨日の経験を生かしての精一杯の頑張りだった。
 
 その必死な思いは胸への不器用な愛撫の仕方により美冴に伝わった、
 
 そうなのね、かわいい…

 そんな思いを感じ更に舌を絡めていくと、駐車場に入ってくる車のヘッドライトの光りが美冴の視界に入ってきた。
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