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シャイニーストッキング
第14章 絡まるストッキング8 部長佐々木ゆかり

246 脱出大作戦成功
あぁ、やられたわ…
まさか、あのタイミングでキスしてくるなんて…
わたしは静かに部長室のドアを閉め、デスクの陰にしゃがみ込み、そう思っていた。
完全に、不意を突かれたわ…
シロウト童貞のくせに…
ディープキスなんて初めてだったくせに…
それなのに、咄嗟にあんな『お別れのキス』をしてくるなんて…
わたしは少し悔しかったのだ…
なぜならば、なんとなくあの瞬間だけ、杉山くんにマウントを取られた様な想いの感じになったからである。
もうっ、杉山くんのくせに…
そんなことを想いながら使用済みのティッシュを拾い集め、そして自分のバックに入れていく。
さすがに精液を拭いたティッシュをこの部長室のゴミ箱に捨てていく訳にはいかない。
まさか、この貢ぎ物ではあるがこの180万円のエルメスバーキンのバッグに精液を拭き取った使用済みのティッシュを入れるとは…
そんな事を想っていると携帯電話が着信した。
ブー、ブー、ブー…
脱出した杉山くんからである。
「はい…」
「あ、ゆかり部長、脱出大作戦、成功しましたっ」
電話だからなのか、さっきまでとは打って変わって元気な声を出してきた。
「うん、よかったわ」
「はい、ソッコーで非常階段で降りたんで、エレベーターでの遭遇も無かったっす」
「そう、それは正解ね」
杉山くんにしては、なかなか機転が効いたようである。
「はい」
「じゃあ、またね、連休明けね…」
と、わたしはあっさりと電話を切ろうとする…と
「あ……は、はい…」
急に歯切れの悪い口調に変わったのだ。
「あ…連休中に…」
そして、そう言ってきた途端に…
「ダメ、明日からは予定があるから」
と、わたしはウソなのであるが、ピシャリとそう言い放った。
「あ…は、はい、そ、そうっすか…」
途端に落ち込みの声音になっていく。
気持ちは分かるのだが、ここは期待を持たせる訳にはいかない…
いや、むしろ突き放そうか…
そうとも考えたのだが、杉山くんのこのガッカリした声音を聞いたら、なぜか心がザワザワと揺れてしまったのだ。
え、何で?…
あぁ、やられたわ…
まさか、あのタイミングでキスしてくるなんて…
わたしは静かに部長室のドアを閉め、デスクの陰にしゃがみ込み、そう思っていた。
完全に、不意を突かれたわ…
シロウト童貞のくせに…
ディープキスなんて初めてだったくせに…
それなのに、咄嗟にあんな『お別れのキス』をしてくるなんて…
わたしは少し悔しかったのだ…
なぜならば、なんとなくあの瞬間だけ、杉山くんにマウントを取られた様な想いの感じになったからである。
もうっ、杉山くんのくせに…
そんなことを想いながら使用済みのティッシュを拾い集め、そして自分のバックに入れていく。
さすがに精液を拭いたティッシュをこの部長室のゴミ箱に捨てていく訳にはいかない。
まさか、この貢ぎ物ではあるがこの180万円のエルメスバーキンのバッグに精液を拭き取った使用済みのティッシュを入れるとは…
そんな事を想っていると携帯電話が着信した。
ブー、ブー、ブー…
脱出した杉山くんからである。
「はい…」
「あ、ゆかり部長、脱出大作戦、成功しましたっ」
電話だからなのか、さっきまでとは打って変わって元気な声を出してきた。
「うん、よかったわ」
「はい、ソッコーで非常階段で降りたんで、エレベーターでの遭遇も無かったっす」
「そう、それは正解ね」
杉山くんにしては、なかなか機転が効いたようである。
「はい」
「じゃあ、またね、連休明けね…」
と、わたしはあっさりと電話を切ろうとする…と
「あ……は、はい…」
急に歯切れの悪い口調に変わったのだ。
「あ…連休中に…」
そして、そう言ってきた途端に…
「ダメ、明日からは予定があるから」
と、わたしはウソなのであるが、ピシャリとそう言い放った。
「あ…は、はい、そ、そうっすか…」
途端に落ち込みの声音になっていく。
気持ちは分かるのだが、ここは期待を持たせる訳にはいかない…
いや、むしろ突き放そうか…
そうとも考えたのだが、杉山くんのこのガッカリした声音を聞いたら、なぜか心がザワザワと揺れてしまったのだ。
え、何で?…

