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シャイニーストッキング
第14章 絡まるストッキング8        部長佐々木ゆかり
 238 手コキ

『男はさぁ、とりあえず射精しちゃえば落ち着くのよ…』
 美冴さんに電話で話した言葉が再び脳裏に浮かんでくる。

 そうよ、これがいちばんいい方法よ…

 そして、手でするの…

 つまり、手コキで済ませる、いや、済ませられるから…

 これならば、あの武石健太の時の夜と同じように挿入は避けられ、そして、彼を、大原本部長を裏切るという行為の最低限は防げられる…
 と、自分に言い訳できたのだ。

 いや、結果、健太の時の夜もそうであった…
 ギリギリの罪悪感で抑えられたから。

「…ぁっ……」
 わたしは杉山くんの精液まみれのペニスを握っていく。
 すると、ビクンと震え、小さな喘ぎを漏らし、そして、わたしの手の中で熱い彼のペニスが、まるで捕まった魚の如くにビクンビクンと震えてきた。

 クチュ、ピチャ、ピチュ…
 ディープなキスの互いの唇を、舌先を、唾液を、吸い合う湿った音。

 ニチャ、ヌチュ、ヌチャ…
 精液まみれのペニスをゆっくりとしごいていく濡れた音。

 そんな淫靡で、淫らな、いやらしい音が響いていた…

 そして杉山くんの漏らしてしまった精液の、あの独特で特有な匂いがしてくる…

 クチュ、ピチャ、ピチュ…

 ニチャ、ヌチュ、ヌチャ…

「…っ…ぁ…ん……」

 杉山くんは必死に漏れてしまう喘ぎ声を抑えていた、そして、まだわたしはゆっくりとしか動かしてはいないのだが、かなり快感が強く、高まり、昂ぶってきているのだろう…
 上下にゆっくりと動かす毎に、小さく、ビクッ、ビクンと震えてきていたのだ。

「気持ちいいの?」
 わたしは唇を離し、耳元で囁く。

「…ん……」
 すると快感に顔を歪ませ、小さく震えながら頷いてくる。

 この身悶えの様子ならば、予想以上に速くイッてしまう、射精してしまう…
 で、あろうと思われた。

 ニチャ、ヌチュ、ヌチャ…

 ニチャ、ヌチュ、ヌチャ…

 わたしはしごきながら、杉山くんの顔を見る。
 すると杉山くんもわたしの視線の気配を感じたのか、目を開き、恥ずかしそうにわたしを見つめてきた。

 快感で杉山くんの目は濡れていた…





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