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シャイニーストッキング
第13章 絡まるストッキング7 本部長大原浩一

42 懐古…
「うわっ、懐かしいなぁ…」
私は『カフェバーオアシス』のドアを開けた瞬間にそう呟いた。
そして店の中に入った瞬間に、まるであの27年前にタイムスリップしたかの様な錯覚を起こしてしまう。
店内はまるであの頃のまま、全くといってよい程に変わってはいなかったのだ。
そしてこの古ぼけた内装が、板張りの壁の煤けたヤニが、静かな時間の流れの積み重ねを伝え、漂よわせていた…
そして私自身は静かな興奮を覚えていた。
「うん…と、最後に来たのは?…」
「そう…、確かわたしが大学生の時で、わたしの運転で来たのよ」
「うん、そうかも…」
なんとなくだが覚えていた。
「あ、この席、よく座ったねぇ…」
「うん、そうだ…」
店内は当時も古びた感じであったのだが、更に古びた感じになっていた。
そして椅子もテーブルも当時のままであったのだ。
あれから27年か…
懐かしくて心が感傷的になってくる。
「ワイルドターキーのロックを」
「わたしはカシスソーダ…」
私達は店の奥の角の席に座り、お酒を注文した。
この席は、昔、よく座った場所であったのだ。
「お待ちどうさま」
お酒が運ばれてきた。
そして二人でグラスを手にする。
「うわぁ、まさか、こんな夜が来るなんてねぇ」
「うん、そうだなぁ…」
「ただ…あの頃はわたしはココア…
で、コッペはコーヒーだったけどね」
「そうか…そうだったな」
「で…今はお酒…」
彼女がそう呟き、二人して目の前のお酒の入ったグラスを見つめた。
そしてお互いにグラスを手に持ち
「うん、再会に…」
チン…
グラス同士の触れ合う音が小さく鳴った。
『大人になったら…
お酒が飲めるようになったら来たいね…』
あの時の言葉が脳裏に蘇る。
まさか、本当にこうして二人でお酒を飲むなんて…
心からしみじみと思っていた、そして時間の流れを感傷的に感じていた。
「うわっ、懐かしいなぁ…」
私は『カフェバーオアシス』のドアを開けた瞬間にそう呟いた。
そして店の中に入った瞬間に、まるであの27年前にタイムスリップしたかの様な錯覚を起こしてしまう。
店内はまるであの頃のまま、全くといってよい程に変わってはいなかったのだ。
そしてこの古ぼけた内装が、板張りの壁の煤けたヤニが、静かな時間の流れの積み重ねを伝え、漂よわせていた…
そして私自身は静かな興奮を覚えていた。
「うん…と、最後に来たのは?…」
「そう…、確かわたしが大学生の時で、わたしの運転で来たのよ」
「うん、そうかも…」
なんとなくだが覚えていた。
「あ、この席、よく座ったねぇ…」
「うん、そうだ…」
店内は当時も古びた感じであったのだが、更に古びた感じになっていた。
そして椅子もテーブルも当時のままであったのだ。
あれから27年か…
懐かしくて心が感傷的になってくる。
「ワイルドターキーのロックを」
「わたしはカシスソーダ…」
私達は店の奥の角の席に座り、お酒を注文した。
この席は、昔、よく座った場所であったのだ。
「お待ちどうさま」
お酒が運ばれてきた。
そして二人でグラスを手にする。
「うわぁ、まさか、こんな夜が来るなんてねぇ」
「うん、そうだなぁ…」
「ただ…あの頃はわたしはココア…
で、コッペはコーヒーだったけどね」
「そうか…そうだったな」
「で…今はお酒…」
彼女がそう呟き、二人して目の前のお酒の入ったグラスを見つめた。
そしてお互いにグラスを手に持ち
「うん、再会に…」
チン…
グラス同士の触れ合う音が小さく鳴った。
『大人になったら…
お酒が飲めるようになったら来たいね…』
あの時の言葉が脳裏に蘇る。
まさか、本当にこうして二人でお酒を飲むなんて…
心からしみじみと思っていた、そして時間の流れを感傷的に感じていた。

