この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
シャイニーストッキング
第13章 絡まるストッキング7 本部長大原浩一

30 あだ名…
「いらっしゃい、おおっ、コッペ、帰ったのか」
店の玄関に入ると靴を抜ぎ、下駄箱のあるスペースがあり、そこでオーナーである小学校時代からの幼馴染みである 『宮本正史…まさやん』が出迎えてくれた。
コッペ…
私の名前は大原浩一、こういちである。
その当時の給食の主食はコッペパンであり、そしてそのコッペパンからこういちの『こ』から付いたあだ名がこの
『コッペ』であるのだ。
そして小学校時代からの幼馴染みは皆私を『コッペ』と呼び、中学校時代からの友人には『こうちゃん』と呼ばれていた。
そして私はオーナーである
『まさやん』にカウンターを勧められて座る。
店はかなり繁盛していた。
カウンター席は8席あり、基本、このカウンター席にはオーナーであるまさやんの知人や関係者等しか案内はしない。
普通の一般のお客は4人掛けの15席程の広いフロアのテーブル席へと案内される。
その他に別フロアがあり、そこはお座敷の部屋となっていて、大小宴会が出来る個人店としては大きな店なのだ。
そしてお盆休みという事もあり、店内はほぼ満席であった。
いわゆる繁盛店なのである。
「なかなか繁盛してんな」
「いやぁ、そうでもないよ」
と、謙遜しているが、祝辞や法事等の宴席も需要があり繁盛していた、そして当然、私の親父の10回忌の法事の席も依頼してあった。
「あっ、そうだ、テレビニュース見たぞ」
「あ、あれか…」
「なかなか出世してるじゃないか」
「あ、うん、まあまあだよ」
一昨日の吸収合併の記者会見を見たらしい。
そしてしばらく談笑を続けていると、
「あっ、そうだコッペ、本田きよみ先輩はもちろん覚えているよなぁ」
と、まさやんは突然言ってきた。
「本田きよみ先輩…あ、うん、覚えてるよ」
本田きよみ先輩…
それは忘れたくても忘れられない存在である。
初恋の人であり、初めて付きあった女であり、私の青春の甘さの原点であり、そして象徴でもある存在といえる…
「今、いるんだよ…」
「えっ、ここに…」
急に胸が、心が、ザワザワと昂ぶり、騒めいてきていた…
そして甘酸っぱい、青春の匂いも漂ってきた…
「いらっしゃい、おおっ、コッペ、帰ったのか」
店の玄関に入ると靴を抜ぎ、下駄箱のあるスペースがあり、そこでオーナーである小学校時代からの幼馴染みである 『宮本正史…まさやん』が出迎えてくれた。
コッペ…
私の名前は大原浩一、こういちである。
その当時の給食の主食はコッペパンであり、そしてそのコッペパンからこういちの『こ』から付いたあだ名がこの
『コッペ』であるのだ。
そして小学校時代からの幼馴染みは皆私を『コッペ』と呼び、中学校時代からの友人には『こうちゃん』と呼ばれていた。
そして私はオーナーである
『まさやん』にカウンターを勧められて座る。
店はかなり繁盛していた。
カウンター席は8席あり、基本、このカウンター席にはオーナーであるまさやんの知人や関係者等しか案内はしない。
普通の一般のお客は4人掛けの15席程の広いフロアのテーブル席へと案内される。
その他に別フロアがあり、そこはお座敷の部屋となっていて、大小宴会が出来る個人店としては大きな店なのだ。
そしてお盆休みという事もあり、店内はほぼ満席であった。
いわゆる繁盛店なのである。
「なかなか繁盛してんな」
「いやぁ、そうでもないよ」
と、謙遜しているが、祝辞や法事等の宴席も需要があり繁盛していた、そして当然、私の親父の10回忌の法事の席も依頼してあった。
「あっ、そうだ、テレビニュース見たぞ」
「あ、あれか…」
「なかなか出世してるじゃないか」
「あ、うん、まあまあだよ」
一昨日の吸収合併の記者会見を見たらしい。
そしてしばらく談笑を続けていると、
「あっ、そうだコッペ、本田きよみ先輩はもちろん覚えているよなぁ」
と、まさやんは突然言ってきた。
「本田きよみ先輩…あ、うん、覚えてるよ」
本田きよみ先輩…
それは忘れたくても忘れられない存在である。
初恋の人であり、初めて付きあった女であり、私の青春の甘さの原点であり、そして象徴でもある存在といえる…
「今、いるんだよ…」
「えっ、ここに…」
急に胸が、心が、ザワザワと昂ぶり、騒めいてきていた…
そして甘酸っぱい、青春の匂いも漂ってきた…

