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シャイニーストッキング
第13章 絡まるストッキング7 本部長大原浩一

28 8月10日日曜日午後7時25分
私は慌てて帰省の為の準備を整え、急ぎタクシーで上野駅に到着し、何とか7時台の東北新幹線に乗る事が出来た。
そして座席に座ってホッと一息をついた時に、あることに気付いたのである。
あっ、そうか…
この午後7時台の新幹線に何とか乗車出来たから、8時半前には実家に帰れるのではあるのだが…
「そうだよな…」
よく考えなくても普通に分かる事なのであるのだが、この時間に帰っても、既に病院の面会には行けないのである。
決して重篤な危篤ではない訳だし、ましてや入院したのが小さな個人病院ではなく、大きな市民病院なのだ。
生死を彷徨う様な状況以外には、いくら病院に駆けつけてもこの時間帯では面会は適わないのである。
しまったなぁ、とんだ間抜けだ…
この時間帯に帰っても、明日の午前中に帰ってたとしても、母親の面会、という目的には何ら変わりはないのであったのだ。
そして、その考えに気付いた瞬間に、ゆかりの顔と、あのかなり落胆した彼女の切ない声が脳裏に浮かんできたのである。
いやいや、本当に間抜け過ぎる…
なぜ、もっと早く気付かなかったのだろう…
決して危篤とかの重篤では無いのも分かっていたのに…
正に、後悔先に立たず、であった。
せめて…
こんな慌てなければ、今夜、一晩でもゆかりとゆっくり過ごせたのに…
さっきまで律子とゆかりのこの二人の存在感の大きさに心がかなり揺らいだせいもあったから、だからこそ、ゆかりと一晩でもいいから過ごして彼女を抱き、そして愛して、心を落ち着かせたかった…
そんな想いが湧いてきていて、心がザワザワと騒めいでくる。
走り過ぎていく新幹線の窓の外を眺めながら、そんな後悔の想いに陥ってしまっていたのだ。
だが、そんな想いに耽る間もなく、あっという間に下車駅に着いてしまったのである。
私の田舎はそれ位近いのだ。
ま、仕方がない、後でゆかりに電話をして謝ろう…
そして私は三年振りに地元に帰ってきたのである。
一歩、駅から外へ足を踏み出すとなんとなくだが、この田舎、ふるさと、故郷の空気は甘く、そして温く感じる…
私は慌てて帰省の為の準備を整え、急ぎタクシーで上野駅に到着し、何とか7時台の東北新幹線に乗る事が出来た。
そして座席に座ってホッと一息をついた時に、あることに気付いたのである。
あっ、そうか…
この午後7時台の新幹線に何とか乗車出来たから、8時半前には実家に帰れるのではあるのだが…
「そうだよな…」
よく考えなくても普通に分かる事なのであるのだが、この時間に帰っても、既に病院の面会には行けないのである。
決して重篤な危篤ではない訳だし、ましてや入院したのが小さな個人病院ではなく、大きな市民病院なのだ。
生死を彷徨う様な状況以外には、いくら病院に駆けつけてもこの時間帯では面会は適わないのである。
しまったなぁ、とんだ間抜けだ…
この時間帯に帰っても、明日の午前中に帰ってたとしても、母親の面会、という目的には何ら変わりはないのであったのだ。
そして、その考えに気付いた瞬間に、ゆかりの顔と、あのかなり落胆した彼女の切ない声が脳裏に浮かんできたのである。
いやいや、本当に間抜け過ぎる…
なぜ、もっと早く気付かなかったのだろう…
決して危篤とかの重篤では無いのも分かっていたのに…
正に、後悔先に立たず、であった。
せめて…
こんな慌てなければ、今夜、一晩でもゆかりとゆっくり過ごせたのに…
さっきまで律子とゆかりのこの二人の存在感の大きさに心がかなり揺らいだせいもあったから、だからこそ、ゆかりと一晩でもいいから過ごして彼女を抱き、そして愛して、心を落ち着かせたかった…
そんな想いが湧いてきていて、心がザワザワと騒めいでくる。
走り過ぎていく新幹線の窓の外を眺めながら、そんな後悔の想いに陥ってしまっていたのだ。
だが、そんな想いに耽る間もなく、あっという間に下車駅に着いてしまったのである。
私の田舎はそれ位近いのだ。
ま、仕方がない、後でゆかりに電話をして謝ろう…
そして私は三年振りに地元に帰ってきたのである。
一歩、駅から外へ足を踏み出すとなんとなくだが、この田舎、ふるさと、故郷の空気は甘く、そして温く感じる…

