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シャイニーストッキング
第13章 絡まるストッキング7 本部長大原浩一

25 ゆかりとの電話(10)
やはり、律子は私のこの先の、アキレス腱になるかもしれないな…
律子との電話を切ると、そんなヒリヒリとした想いが湧いてきていた。
「ふうぅ…」
私は再び溜息を漏らしてしまう。
女に尖り…
仕事に尖り…
ワイルドに尖ってこれからの迫りくる荒波を乗り越えて生きて行く…
と、そう決意をしたのだが、なかなか思い通りにはいかないようである。
まだまだ甘い…
甘過ぎるなぁ…
そして危篤とかの重症ではないとはいえ、やはり母親の事も心配になってはいた。
すっかり弟夫婦達に任せっ切りだったからなぁ…
母親には十分過ぎる仕送りをしているつもりであったし、弟夫婦達にも任せた切りとしての感謝の意を込める気持ちもあり、二世帯住宅のローンの足しにと毎月若干ではあるが援助はしていた。
やはり金銭だけでは無いんだよなぁ…
そんなどうにもならないモヤモヤとした想いが湧いてきていたのだ。
ハイヤーは連休の中日に入っていたから渋滞もなく、順調に関越自動車道を走っていた。
そして間もなく大泉ジャンクションに差し掛かる、という辺りであった。
ブー、ブー、ブー、ブー…
再び携帯電話が着信した。
それは、ゆかりからである。
本当にゆかりは勘が鋭いのだろう、いや、それともやはり私にGPSでも付けているのであろうか…
順調に行けばあと3、40分位で自宅、という現在地での着信であったのだ。
そして私はその携帯電話の着信の瞬間から、急に罪悪感が湧き起こってきた。
「もしもし…」
『ゆかりです、大丈夫ですか?』
電話の向こう側からは、ゆかりの明るい、弾んだ声が聞こえてきた。
「ああ、うん…」
そして私は、その明るいゆかりの声を聞いた瞬間から、更に強い罪悪感が湧いてきたのである。
『あっ…』
勘の鋭いゆかりはそんな私の声から、一瞬にして不惑な想いを感じた様であった。
さすがだ…
やはり、ゆかりには隠し事など何も出来ないのかもしれないな…
「す、すまない、実は…」
そして私は、弟との電話でのやり取りを話した…
やはり、律子は私のこの先の、アキレス腱になるかもしれないな…
律子との電話を切ると、そんなヒリヒリとした想いが湧いてきていた。
「ふうぅ…」
私は再び溜息を漏らしてしまう。
女に尖り…
仕事に尖り…
ワイルドに尖ってこれからの迫りくる荒波を乗り越えて生きて行く…
と、そう決意をしたのだが、なかなか思い通りにはいかないようである。
まだまだ甘い…
甘過ぎるなぁ…
そして危篤とかの重症ではないとはいえ、やはり母親の事も心配になってはいた。
すっかり弟夫婦達に任せっ切りだったからなぁ…
母親には十分過ぎる仕送りをしているつもりであったし、弟夫婦達にも任せた切りとしての感謝の意を込める気持ちもあり、二世帯住宅のローンの足しにと毎月若干ではあるが援助はしていた。
やはり金銭だけでは無いんだよなぁ…
そんなどうにもならないモヤモヤとした想いが湧いてきていたのだ。
ハイヤーは連休の中日に入っていたから渋滞もなく、順調に関越自動車道を走っていた。
そして間もなく大泉ジャンクションに差し掛かる、という辺りであった。
ブー、ブー、ブー、ブー…
再び携帯電話が着信した。
それは、ゆかりからである。
本当にゆかりは勘が鋭いのだろう、いや、それともやはり私にGPSでも付けているのであろうか…
順調に行けばあと3、40分位で自宅、という現在地での着信であったのだ。
そして私はその携帯電話の着信の瞬間から、急に罪悪感が湧き起こってきた。
「もしもし…」
『ゆかりです、大丈夫ですか?』
電話の向こう側からは、ゆかりの明るい、弾んだ声が聞こえてきた。
「ああ、うん…」
そして私は、その明るいゆかりの声を聞いた瞬間から、更に強い罪悪感が湧いてきたのである。
『あっ…』
勘の鋭いゆかりはそんな私の声から、一瞬にして不惑な想いを感じた様であった。
さすがだ…
やはり、ゆかりには隠し事など何も出来ないのかもしれないな…
「す、すまない、実は…」
そして私は、弟との電話でのやり取りを話した…

