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Memory of Night 2
第50章 episode of 0

「……手作りっていうか、市販のアイスコーヒーにゼラチン混ぜて固めただけだけど。相澤さんが教えてくれた」
「相澤が?」

 そこで秋広はピンときた。
「もしかして、相澤に僕のこと話したのって」
「ああ、なんか聞いた? いつも昼作ってくれたり買い出ししてきてくれるから、あたしもたまには何か礼しようと思って、相澤さんにあんたが好きなもの、聞いたんだよ」
「そういうことだったんですね……」

 ようやく合点がいった。
 だから相澤は桃華の家に自分が行き昼食を頻繁に作っているのを知っていたのだ。
 桃華本人から聞いた、というのも、迷惑がられて相談したわけではなく、礼をするために秋広の食の好みを聞いただけだったらしい。

「……『そういうこと』って?」
「いえいえなんでも」

 一人もんもんと考えていたことは、すべて杞憂だった。秋広はほっと胸を撫で下ろすと共に、考えすぎていた自分が馬鹿みたいに思え、恥ずかしくなった。

「今日用事あるんだろ? わざわざ取りに来させて悪かった。ーーじゃ」

 あっさりと帰らされそうになる。
 だが秋広は首を振り、桃華に笑顔を向けた。

「もう用事は終わったので、上がってもいいですか? ちょうどおやつの時間ですね。桃華さんが大丈夫なら、一緒に食べましょう」

 渡されたばかりのコーヒーゼリーが入った袋をそっと揺らすと、いつもと同じように、桃華は秋広を部屋へと招き入れた。
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