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Memory of Night 2
第50章 episode of 0

 翌日。
 秋広は魂を抜かれたミイラのような居ずまいで、事務所の椅子に座っていた。
 桃華は無事だった。それについては秋広自身の身をもって確認することができたので、まあ良かった。結果的に財布も返すことができた。そこも良しとしようではないか。
 さて、それはそれとして、自分はこれから一体どうなってしまうのだろうか。
 ーー不法侵入と盗みと、女性の裸を見てしまった罪で、逮捕されるのだろうか。

(お父さん、お母さん、こんな息子でごめんなさい……)

 秋広は心の中で両親に詫びた。振り返ってみると、特に母にはいつも心配ばかりさせていた。
 小学生の頃からだ。忘れ物が多い。よく転んで怪我をする。給食を食べるのが遅い。テスト勉強はするが、範囲を間違える。持久走で迷子になる。すぐ泣く。
 そんな秋広への母の口癖は、いつしか「しっかりしなさい」「男の子でしょ」の二つになっていた。
 男子校であった近くの工業高校を薦められたのも、男の子らしくあってほしいという思いと、少しでも職につきやすくなるよう、という母の願いがあったからなのではないかと思う。直接口にされたことはなかったが、大人になり、きっとそうだと確信が持てるようになった。
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