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Memory of Night 2
第50章 episode of 0

「本当に……ここ……?」

 秋広は車をアパートの敷地の端に停め、アパート名を何度も確認した。
 二階まである木造建てで、上と下それぞれ三部屋ずつある小さなアパートだった。看板は傾いていて、何十年も陽(ひ)に当たっていたからか、ボロボロだった。文字も白っぽくて、読みづらい。最初は綺麗に色が塗ってあったのだろうが、もとの色がなんなのかも判別できなかった。
 駐車場の白線もほとんど消え、アスファルトもガタガタだった。
 そして肝心の建物も、全体的に白っぽい。看板と同じで太陽光に当たり続けていたせいで、色が抜けてしまったようだ。
 見るからにオンボロだった。
 最初に履歴書でアパート名を見た時に少し古い印象を受けたが、想像以上だった。
 しかも桃華が住んでいる部屋は、一階の角なのだ。

(防犯とかも……大丈夫なのかな)

 どう見ても防犯がしっかりしているようには見えないアパートで、一階。

(やっぱり、一人暮らしだよね)

 ワンルームのようである。
 秋広は、もう一度携帯から桃華の自宅に電話をかけた。やはり、出ない。

(本当に倒れてるんじゃ……)

 体調が悪くて動けない可能性だってある。
 秋広は預かった彼女の財布だけを持ち、角部屋である101号室のドアの前に行きチャイムを押した。

(鳴った?)
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