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第4章 悠の部屋にて……

「『何でも言う事を聞く』って約束だろ。風香がどうしてもって言うなら、その部分だけ約束を破ってもいいけど」

　悠はまたしても「約束を破る」と言う。

　まるで、こう言っておけば、風香が拒否できないと分かっているかのように。

　二人は物心つく前からの、実に十数年来の付き合いなので、風香の性格や性分を悠はしっかり分かっているはずであり、全くおかしなことではないのだが。

　ともかく、風香の腹は決まった。