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エブリデイ
第5章 それは歪であるが故、何物にも代えがたく

 部屋の中で待ち構えていたのは、僕をそこに誘ってきた義姉とその友人とで――計四名。


「ウフフ、へえ――これが弟ぉ?」


「だからぁ、ただ一緒の家に住んでるだけだって」


「じゃあ……単なる他人のぉ、男の子(ガキ)?」


「まあ……そんな感じ、かな」


 そんな会話が交わされた後、彼女たちの視線が一斉に僕の方に向いた。



「だったら、別にぃ――いいんじゃないの?」



 その時に、ゾクリと――冷ややかな感覚(もの)が、僕の背中を駆け上がってゆく。



「ぼ、僕――やっぱり」



 そう言って、部屋を逃げ出そうとした時だった。


 ガッ―-と、強く足首を掴まれ、僕は敢え無く部屋の床に倒れ込んでしまう。


 そうして――


「いいからさぁ――一緒にイイこと、しようか」


「――!?」



 それが合図であるとばかりに、周囲から伸びて来た手は無数であったかのように、僕の脳裏の中で劣悪なイメージとして刻まれている、が――ともかく。



「やっ……やめてよぉ!」



 体格に劣る当時の僕の必死の抵抗も虚しく、身に着けていた衣服はまるで容赦なく剥ぎ取られてしまっているのだった。

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