この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
☆番外編あらかると☆
第2章 恋の速さはallegro non troppo
「疲れたでしょ……?着くまでの間……眠りなよ」
「着く……て……何処に?」
「ふふ……夢のお城……かな?」
耳元の柔らかい囁きは子守唄のようだった。小さく欠伸をする美名に、悪戯に笑って祐樹は言う。
「大丈夫だよ……いきなり捕って食べたりはしないから」
そんなの、信用できると思うの?――という言葉が胸の中に浮かぶが、既に美名は瞼を閉じて寝息を立てていた。
祐樹は小さく笑って、彼女の髪を撫でながら、浮かんだメロデイーを口ずさむ。
それは、彼が美名へ初めて捧げるラブソングだった。
――――素直じゃない 器用じゃない君
だけど 誰よりも いじらしい君
この恋は まだ出来立てで 頼りないんだろう
だから 大事に 丁寧に 時間をかけて 温度を保って 作っていこう
熱すぎてもいけない 冷めすぎてもいけない
微妙な加減は、そう チョコのテンパリングみたいにね
ゆっくりと でも 確実に 近付いて行こう
恋の速さはallegro non troppo
速すぎず、遅すぎずに――――
☆――――恋の速さはallegro non troppo the end―――☆

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


