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☆番外編あらかると☆
第2章 恋の速さはallegro non troppo



「疲れたでしょ……?着くまでの間……眠りなよ」

「着く……て……何処に?」

「ふふ……夢のお城……かな?」





耳元の柔らかい囁きは子守唄のようだった。小さく欠伸をする美名に、悪戯に笑って祐樹は言う。




「大丈夫だよ……いきなり捕って食べたりはしないから」



そんなの、信用できると思うの?――という言葉が胸の中に浮かぶが、既に美名は瞼を閉じて寝息を立てていた。

祐樹は小さく笑って、彼女の髪を撫でながら、浮かんだメロデイーを口ずさむ。

それは、彼が美名へ初めて捧げるラブソングだった。




――――素直じゃない  器用じゃない君

だけど 誰よりも いじらしい君

この恋は まだ出来立てで 頼りないんだろう

だから 大事に 丁寧に 時間をかけて 温度を保って 作っていこう

熱すぎてもいけない 冷めすぎてもいけない

微妙な加減は、そう チョコのテンパリングみたいにね

ゆっくりと でも 確実に 近付いて行こう

恋の速さはallegro non troppo 

速すぎず、遅すぎずに――――











☆――――恋の速さはallegro non troppo  the end―――☆
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