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☆番外編あらかると☆
第2章 恋の速さはallegro non troppo
瞬きする程の間の短いキスは、甘いチョコの味がした。
呆気に取られて脱力する美名を先に乗せると、祐樹も乗り込んでドアを閉める。
「……最初言った場所まで行って下さい」
祐樹が言うと、再びタクシーは闇の中を走り出す。
美名の肩を抱き寄せ、髪にキスすると、祐樹はチョコよりも甘い恋を囁いた。
――君を好きだ、と。
美名の頬は更に美しく薔薇色に染まって瞳は涙で盛り上がりその花の様な唇は、今度こそ素直に彼への恋心を認めた。
あんなに恥ずかしくて、祐樹に振り回されてしまう自分が悔しかったのに――彼のキスでそんな意固地な思いは跡形もなく溶けてしまった。
彼は何の魔法を使ったのだろう――?
美名は、頭を彼の胸にそっともたせかけて瞼を閉じる。
規則的に響く彼の鼓動が美名の鼓動とシンクロして、ひとつに合わさっていく。
――何処へ行くの?と訊ねようとした時、祐樹の指が頬を撫でて、一気に微睡みの誘惑へと引きずり込まれる。

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