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☆番外編あらかると☆
第2章 恋の速さはallegro non troppo
柔らかい物が美の唇を塞き止めた瞬間、それが祐樹の唇だとは分からずに、美名はただ目を丸くして固まっていた。
祐樹の澄んだ黒目がごく近くで美名を見ている。美名は魔術でもかけられたかの様に瞬きひとつも出来なくなってしまった。
長い指で頬をゆっくりと撫でられ、漸く美名はキスされている事に気付いて声にならない叫びを上げるが、塞がれた唇では叫べる筈もない。
祐樹の瞳が悪戯な光を帯び、美名の心臓がドクン、と跳ね上がった。捕まってしまいそうな気がして瞼を閉じようとする前に、祐樹の舌が唇の中へ割り込んで来た。
「……っ」
身を捩る事さえ出来ず、美名は祐樹の舌の動きに翻弄され、彼の上着を掴んだ。最初は優しく咥内をなぞる動きをしていた舌が、次第に速い動きで美名の舌を追いかけ、浚うように吸う。
彼の真っ直ぐな前髪が耳元にサラリ、と触れて、美名の柔い敏感な身体の中心が急速に熟れていった。

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