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スローバラードを君に
第3章 Give us kiss?
腕の中で寝息を立てる美名を見ると、余りにも気持ち良さそうに眠るその寝顔からはそんな苦労はうかがえなかった。
(……そうか。
一人で東京に出てきて自分だけの力で……
こんなに細い腕で懸命に毎日……)
熱い物が胸に込み上げた。
「あ――あ、もう電車ないよ?翔大君、泊まって行ってよ……ねえ?」
ユミが意味ありげな流し目を送ってくる。
「そうだねえ……
美名ちゃんと翔大君に泊まって貰おうか?」
「パパ……っ!
美名まで?タクシー呼んで帰せばいいじゃない!」
ユミが目を剥く。
露骨だな……と俺は苦笑した。
「いや……美名ちゃんを帰すにしても、付き添いが居ないとこの様子じゃ無理でしょ……」
ジャム店長はユミの剣幕にたじろぎながら、弱々しく言った。

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