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スローバラードを君に
第7章 junk vs シュガースパイス
―――――――――――
「ただいま……」
明け方、誰も居ない部屋に自分の声だけが虚しく通る。
狭い部屋一杯のベッドの上に、微睡む美名の幻が見える様な気がした。
寝息を立てる美名の頬を翔大がそっと降れると、愛らしい睫毛が微かに動いて、翔大の姿を認めると嬉しそうに笑う。
『おかえりなさい……』
柔らかい声が、まだ鼓膜に張り付いている。
胸苦しくなり、俺はベッドに俯せに倒れ込み、美名の香りが残るシーツを強く掴む。
「……こんなに、この部屋広かったっけ……」
美名が居ないだけで、何もかもが無味乾燥に見えてしまう。
俺はバイトの疲れを引き摺りながら、仰向けになり天井を見上げた。

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