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恋のたまご、割るのはダレ?
第4章 嵐を呼ぶニューフェイス
「え、新入社員?」


鉄平が痛む頭を押さえる。


ゆうみも、ぼんやりと社長の話を聞いていたが、次の瞬間声にならない叫びを上げた。



「――さあ、玉子君、入って」



社長がドアに向かい、手を広げて新人を呼ぶと、開いたドアから、ミッドナイトブルーの瞳の、プラチナブロンドの、長い手足の――



彼が入って来た途端に、皆が色めき立った。



「――ちょ!
ゆうみのど真ん中じゃん!」


昌美がゆうみをつつく。



ゆうみは、衝撃で玉子から目を離せないでいた。



玉子は優雅な足取りで社長の横に並び、ゆうみに視線を向ける。



(――ゆうみ……
もう、君の側から離れないよ……
だって、君は、僕を呼んだだろう?)


また頭の中で甘く響く声。


「ひっ――」


「大丈夫?」


思わずよろけると、紗由理が支えた。




「――彼は、イギリス人とのハーフだそうですが、育ちは日本なので、皆さん、普通に会話出来ますから安心して下さい……いやむしろ、私よりも日本語が美しいかも知れないがねえ……
フッハハハ!
……玉子君、軽く自己紹介をどうぞ?」



玉子は、マイクを持ち、とびきりの眩い笑顔を皆に向けた。



女子社員の99パーセントが、この瞬間に悩殺されたであろう。

フロアに溜め息が広がる。




「――初めまして。
ウイリアム・アレキサンダー・玉子と言います。
……ウィルとでも、玉子とでも、お好きに呼んで下さい」



(ひっ……
ひぎゃあ――――)



脳内がキャパオーバーを迎え、ゆうみはその場に崩れ落ち、再び意識を手放した。
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