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恋のたまご、割るのはダレ?
第6章 お前は俺の物だろ!by貴也
「――うべっ……」
ゆうみは、瞼を開いた瞬間飛び込んできた光景に奇妙な叫びを上げた。
くるくると丸かった黒のモジャモジャ……
パッと見た印象では、黒の毛むくじゃらの小さな生き物に見えた。
だが、バリトンの声に合わせてその生き物は蠢いている。
「ご気分でも悪いのですか?マドモアゼル」
「びゃべっ」
ゆうみは、その素敵な声の持ち主の顎に、黒の奇妙な生き物が張り付いている事に気付き、恐怖にまた叫ぶ。
黒の生き物に見えたのは――つまり、ブラックの顎髭だった。
お姫様だっこされた体勢では、ブラックの顎がまず一番に視界に入ってくる。
そして、次なる絶叫ポイントを発見していまい、ゆうみは更に叫ぶ。
「おげええ」
自分を抱えているブラックの腕に生い茂る体毛だ。
体毛の生えていない人間などあり得ないし、ましてや男性なのだから、女性よりも毛深いのは分かる。
潔癖症のゆうみにだって、その位の事は分かってはいるが――
ブラックの腕毛は尋常ではなかった。肌が覆い隠される程に茂っている。
ゆうみは男性全般が得意ではないが、特に毛深い男が大の苦手だ。

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