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恋のたまご、割るのはダレ?
第6章 お前は俺の物だろ!by貴也
ドアが開けられたと同時に、風が部屋の中を通り抜け、貴也の髪を揺らした。
ドスドスという足音と共に苛立った甲高い声が聞こえる。
「貴也さま――!!
どちらにいらっしゃるのですか――!!」
ゆうみは内心「げっ」と叫びたくなった。
総務課の桜林美緒。
入社式で澄ました顔で司会進行を努めていたが、ゆうみは一目彼女を見た時から
(絶対に、近寄りたくないタイプだ)
という危機感をレーダーでキャッチしていた。
如何にも、小さな子供の頃から蝶よ花よと持て囃されて自分の思い通りにならない事が我慢できないお姫様に見えた。
友人にはなり得ないタイプだし、出来れば一生他人でいたい。
こういう輩には、いっそのこと自分の存在を認識してもらわない方が都合が良い。
だが、貴也がなにかとゆうみに絡むので必然的にゆうみは目立ってしまったのだ。
まあ、ゆうみの面接での啖呵も相当だったので、大体が
「目立たずひっそりと空気の如く漂う様に存在したい」
などと望むのは無理な話だろう。
桜林は淀みなく司会を務めながら、しっかりと自分好みの男の品定めをしていたのだ。
彼女の瞳は、貴也をホールドオン☆して離さなかった。

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