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第39章 騎士の仕掛けた罠

　撮影を終えた聖恵は真っ直ぐに翔大の部屋へ向かった。

｢やあ……聖恵……お疲れ様｣

　翔大が笑顔で迎えると、聖恵は直ぐ様しがみついた。
　翔大は、労る様に髪を優しく撫で、頬にキスをする。

｢……言われた様にできたかい？｣
｢うん……美名さんと連絡先を交換しました｣
｢凄いじゃないか……よくやったね｣

　聖恵は複雑な笑みを浮かべて俯く。
　その顎をそっと持ち上げると、鋭い眼差しで聖恵を捉えた。

｢聖恵は、女の子だし警戒されにくい……
　プリキーの連中の懐に入り込んで掻き回すんだよ……｣
｢……っ｣

　聖恵の大きな目が揺れた。