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eyes to me~ 私を見て
第39章 騎士の仕掛けた罠

聖恵は瞳を潤ませて首を振る。
「ご……ごめんなさい!変な事を聞いて……
……お二人を見てると……お互いに大切に思い合ってる恋人同士みたいで……
美名さんが、羨ましい……綾波さんがマネージャーで……」
綾波が僅かに目を見開くと、聖恵は狼狽えて後ずさった。
「あっ……今のは……そういう意味じゃなくて……」
今にも泣き出しそうな聖恵を見て、綾波は肩を震わせて笑い出した。
「あ……あの」
「分かった、分かったからそんな顔をするな……泣いたら目が腫れて困るだろ?」
綾波はスマートな仕草でハンカチを差し出した。
「あ……ありがとうございます……あの、もしご迷惑じゃなかったら……私、美名さんとお友達になりたいんですが……」
ハンカチを胸に抱き締めて、必死に言う聖恵に綾波はまた笑う。
「おい、俺じゃなくて美名に言え」

