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第52章 サプライズパーティー

｢ダイヤとお誕生石を合わせて二粒タイプになさるのも人気ですが……お客様のお誕生日は……｣
｢今日です｣
｢今日だよな｣

　二人同時に言ってしまい、笑いが零れた。
　店員も笑顔になる。

｢そうだったんですか……！おめでとうございます！｣
｢あ、ありがとうございます｣
｢ありがとう｣

　またシンクロする恋人達に、店員は笑ってひとつのリングを出して来た。

｢八月三十一日生まれ……という事で、八月の誕生石はペリドットですね。
　こんな感じで二粒にされたら素敵ですよ｣

　二連のリングにダイヤとガーネットが輝く指輪を店員が美名に見せて
｢どうぞ、良かったらお試しください｣
　と勧める。