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sunset~君の光になりたい
第82章 sunset~君の光になりたい
「炊飯器がどこにあるのかわからなかったからお鍋でお粥になっちゃったけど……ヒロさん、道具とか揃えてあるのかしら……」
ここへ入った途端目に入ってきたのは大量の段ボール箱だった。玄関からリビングへ通じる廊下にも、リビングにも、キッチンにも置いてある。
それらは、積み上げられた積み木のように見えなくもない。
「忙しいのはわかるけど……少しずつでも片付けていかないと、折角の素敵なお部屋が台無しでしょ?」
ぶつくさ文句を言う自分は、まるで小姑のようだと苦笑しながら、生卵をコツンとカウンターにぶつけ、ボウルに割り入れる。透明な白身の中央にはぷっくりと膨らんだ鮮やかな黄色の丸みがあり、ぷるんと震えた。
「卵なんてよく買ってあったわね……」
ひょっとして、と、千波は卵が入っていた棚の中をもう一度見てみると、ピンクのハートの形をした小さな色紙があった。
太いマジックで書かれた丸い文字で「ハッピーバースデー!!銀川様がおまえのために最高級のお取り寄せ卵をプレゼントしてつかわす!!ありがたくおもいたまへ!!ふはははは」とあった。
「銀川さんったら……変な日本語……うふふ」
クスクス笑って色紙を裏返してみると、銀川と千穂が仲良く並んで映るプリクラが貼ってある。
千波が驚きに目を見開いた時、スマホが鳴った。

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