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sunset~君の光になりたい
第76章 運命のインストア②
「くく……僕を殺したら……里沙は助からないよ?」


「チキショー!」



ヒロは幸人を離し、頭をかきむしる。



「貴方は指名手配されてるわ。今ここから逃げ出したとしても、無理よ?逃げ切れないわ……もう、止めなさい無駄なことは」


ペコの額に汗が滲む。



武彦が震え始めた。



「頼むから……頼むから里沙を助けてくれ!頼む!」



そう叫び、幸人を離すとその場に土下座した。




「武彦!」




ヒロが武彦の胸ぐらを掴む。



「すまん……でも、俺には里沙が一番大事なんや!」

「武彦っ」



「交渉は成立したようですね」



幸人は素早く千波の腕を掴み引寄せて片手でしっかり抱き締め、もう片手ではナイフで一同を威嚇する。



「やだ……助けて……ヒロさんっ」


「千波!」



幸人はじりじりと後ずさりドアノブに手をかけると、胸ポケットから小さな袋を放った。



「ほら、解毒剤だ」



武彦は素早くしゃがみこみ袋を拾う。



「待ちなさい!逃げ切れないわよ!」



「いいんですよ逃げ切れなくても」



「え――!?」



「こんな世の中……ウンザリです……愛する千波と抱き合ったまま……どこか美しい場所で……旅立ちます」



千波は真っ青になり声にならない叫びを上げた。



「お前!勝手な事ばかりぬかしやがって!千波を道連れに死ぬ気か!馬鹿野郎――!」



ヒロは幸人に向かっていくが、幸人のナイフが空を斬り、何かが裂ける音がした。



「キャア!」



「ヒロ君!」



ペコと千穂が倒れたヒロに駆け寄ると、ヒロの服は大きく裂けて胸から血が流れ出していた。



「いや……いやあ――っ!」


千波の空気を裂くような叫びが響いた。
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