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sunset~君の光になりたい
第64章 千波の記憶④
その時不意に犬がけたたましく吠えるのが聞こえ、二人はびくりとした。



ユキトの拘束が一瞬緩んだ隙に脱がされた服を掴み、千波はもつれる足でトンネルから走り出た。



走りながらシャツを着て、後ろを振り返る。



ユキトは追ってこない。



追って来ていないのに、すぐ後ろにユキトが息を潜めて居る様な気がして、逃れるように滅茶苦茶に走った。




いつの間にか、大きな児童公園まで来ていた。



小さな子供達の屈託ない笑顔と軽やかな足取り。
手を引く優しそうな母親。


男の子とキャッチボールするお父さん。




ふと、ゾワリと身体中が震えた。


『結婚したら、皆こうするんだよ』


ユキトの声が甦る。




――私は……お父さんとお母さんが、ああいう事をして、生まれてきたの――?




和やかな公園の景色の中で、自分だけがとてつもなく禍々しい存在に思えてきた。











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