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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第27章 群がる蟻たち
 そう心の中で思いもしたが吐き出すわけにもいかず、その一口は頑張って飲み込んだ。
 その様子見て、清隆はゲラゲラと笑う。
 
 「なんで笑うの…ひどーい!」

 しかめっつらのままではあるが、半ば笑いながら柚子は清隆に抗議した。

 「あははは。いやごめん。柚子ちゃんが可愛らしくって。」

 食べ物を残すことは許されないという教育を受けてきた柚子は、それでも注がれた分のワインは飲みきってしまう。
 相変わらず美味しいとは思えなかったが、初体験のアルコールが全身に回り始めると、身体は弛緩し緊張もどこかへ飛んで行ったようである。

 だから食事の後のリビングでも、柚子は二人に囲まれて楽しい時間を過ごすことが出来たのであった。

 リビングのソファでも柚子の右隣には清隆が座り、千鶴は別のソファに腰かけた。
 そして共通の話題がまだできない3人であるせいか、清隆はやたらと柚子のことを褒めちぎる。

 「柚子ちゃんてさ、頭もいいんだってね。オレなんか全然勉強できねえから、尊敬しちゃうよ。可愛くって、頭もいい女子って、ほんと憧れるなあ。」
 
 「うふふん。ありがと。」

 普段の柚子であれば、もう少し謙遜の姿勢を見せたところだろうが、アルコールがほんのりと感覚を緩めているのと、正面から褒め殺しにかかって憚らない清隆の影響もあってか、柚子は素直にその賞賛を受け止めて見せた。
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