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父と娘の近親相姦日記 第2部 暴走編
第27章 群がる蟻たち

「本家って、そういう言い方がもう別世界……。でもあの…清隆、さんは同じところには住んでいないんですか?」
「うん。分家になるだけでびっくりするほど普通の生活だよ?まあ、盆と正月はみんなで一緒にワイワイやるから、その時だけは僕らもお金持ち気分だけどね。」
「ちょっと…そういう言い方やめなさいよ…」
千鶴は清隆をたしなめたが、本人はまるで気にしていない様子だった。
「自分で話振っておいて、何言ってんの。あ、柚子ちゃん。もうすぐ着くよ。」
東京ドーム10個分もの敷地が市街にあるわけもなく、車は山間の道を抜けて、いつしか視界の大きく開けた場所を走っていた。
「柚子ちゃん、もうこの辺はちづ姉の家の敷地内なんだよ。」
「えっ、でも塀とかなかったような…」
「そんな無粋なものは置かないんだってさ。綾辻の本家に何かしようって、勇気のある犯罪者はいないってことらしいよ。すごいよね。」
その清隆に言い方に、また少し気分を害したのか、千鶴は顔を軽くしかめた。
「あなたねえ…」
「あは、ごめんごめん。な、柚子ちゃん。ちづ姉はさ、いつもお嬢様って顔してるくせにオレにはすぐ怒るんだよ。」
「あなたが、すぐ茶化すからじゃないの。ほら、柚子ちゃん呆れてるわよ。」
ぽかん、とした様子で二人のやり取りを眺めていた柚子であったが、その仲の良さげなやりとりに、少しづつその緊張も緩和していく。
敷地内に入ったと清隆が言ってから、さらに2、3分ほど走ってから、車は止まった。
そこには和建築の、旅館のような豪邸がデンとその居を構えていた。
「うん。分家になるだけでびっくりするほど普通の生活だよ?まあ、盆と正月はみんなで一緒にワイワイやるから、その時だけは僕らもお金持ち気分だけどね。」
「ちょっと…そういう言い方やめなさいよ…」
千鶴は清隆をたしなめたが、本人はまるで気にしていない様子だった。
「自分で話振っておいて、何言ってんの。あ、柚子ちゃん。もうすぐ着くよ。」
東京ドーム10個分もの敷地が市街にあるわけもなく、車は山間の道を抜けて、いつしか視界の大きく開けた場所を走っていた。
「柚子ちゃん、もうこの辺はちづ姉の家の敷地内なんだよ。」
「えっ、でも塀とかなかったような…」
「そんな無粋なものは置かないんだってさ。綾辻の本家に何かしようって、勇気のある犯罪者はいないってことらしいよ。すごいよね。」
その清隆に言い方に、また少し気分を害したのか、千鶴は顔を軽くしかめた。
「あなたねえ…」
「あは、ごめんごめん。な、柚子ちゃん。ちづ姉はさ、いつもお嬢様って顔してるくせにオレにはすぐ怒るんだよ。」
「あなたが、すぐ茶化すからじゃないの。ほら、柚子ちゃん呆れてるわよ。」
ぽかん、とした様子で二人のやり取りを眺めていた柚子であったが、その仲の良さげなやりとりに、少しづつその緊張も緩和していく。
敷地内に入ったと清隆が言ってから、さらに2、3分ほど走ってから、車は止まった。
そこには和建築の、旅館のような豪邸がデンとその居を構えていた。

