この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
目が覚めたら。
第10章 変態王子様のご褒美

わくわくしながら椅子に座る。
脇によくわからないボタンが沢山あったから、とにかく色々押してみた。
しかし、動かない。
起動させるのはどこのボタン?
この表示はなに? 数字を選べと? ならばやはり極上の最高値に。
よくわからないあたしが適当に押していると。
う゛ぃーーん。
そして突然に始まる機械音。
あたしはきちんと仰向けに座っておらず、むしろ俯せになっている状態で唐突にそれは始まった。
ボコボコボコっ!!
顔面パンチ!!
「アウチ、アウチっ!! なにこれ、なに!?」
ゴーリゴリゴリ。
「イタタタタ、そこほっぺ、ほっぺっ!! 待って待って待って!!」
ギュウギュウギュウ!!
「そこは胸だ、どこ絞る――っ!!」
とにかくあたしの柔らかな場所に執拗に繰り返される攻撃は、弱点に容赦なく怒濤の攻撃をしかける帝王様のお仕置きのよう。
マッサージデビューしたばかりの精神的小娘にはレベルが高すぎた。
こんなのに、安心して身を委ねてなんていられない。
これは拷問器具だ。トゲトゲに入れられる有名な「鉄の処女」と並ぶ、これは現代版にアレンジされたデジタル淫魔集中責めだ。
殺 さ れ る。
本能的危機感が、マッサージチェアのコンセントの引き抜きに成功し、肩ではぁはぁ浅い呼吸を繰り返すあたしは、恐ろしい椅子から飛び退き、その裏にひっそりと佇むただの長椅子の端に体育座り。
ぶるぶるぶる。
絶対、もうあんな恐いのやらない。

