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~散花~
第40章  みだれ髪

「加蓮。第一夫人さまが湯浴みをなさりたいそうだから、そこの壺庭に盥を用意してやって」

「え…あの、わたし…」

湯殿に参りますので、と玉蘭が口を挟む間もなく、

「かしこまりました」と一礼した加蓮は、あっという間に庭先に行水の支度を整えてしまった。

寝所からまる見えの庭先に――



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