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クラゲ色の夏
第1章 クラゲ色の夏
「青春だなあ。まあ、人生において、人と歩幅を揃えながら生きていくのは大事だからな。対照的な二人で恋愛するのも、いい勉強になるんじゃないか。お幸せに」
浜名先生の言葉に、生徒たちから盛大な拍手が巻き起こった。
ようやく今の状況に実感が湧き、わたしは赤面する。
「……うん」
もう、何がうんなのか自分でもわからない。ドキドキしすぎて頭がぼーっとしてしまう。
わたしはその日、生まれて初めて彼氏ができたのだった。
恋愛も、人を好きになるペースもきっと人より遅いかもしれないけれど、歩幅を合わせる努力をしていきたいと思った。
夏休み明けに追試があったが、赤は取らなかった。問題数が、テストの時より少ないことにしばらくして気付いた。解くペースが遅いけど、勉強の内容はちゃんと理解できていますね、と赤ペンで書かれていて、点数の隣に花丸があった。
自分のペースで、でも少しだけ周りにも合わせて早くして、頑張っていきたいなって思う。
わたしはクラゲじゃなくて、やっぱりヒトがいいなあ。ヒトで良かった。
……だってこの世界は、とっても優しい。

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