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ドラゴンの潜む山
第1章 ドラゴンの潜む山
穂乃果は一週間学校を休んだ。翌週学校に行くと、美桜は持病が悪化し、入院したことになっていた。
「やっぱり病気だったのか」
「ね。そのまま大きな病院のある町に引っ越して療養するから、転校するんだって」
「吉田さん、ちょっと変わった子だったけど、急に会えなくなるの私寂しいなあ」
「俺も。絵、かっこよかったよなー!」
「ああ、ドラゴンのね! 上手だったしね!」
一年のクラスの前で、数人の生徒が話してるのが聞こえた。
美桜は病気じゃない。一瞬そう思ったが、ドラゴンの絵についても話していて、穂乃果の心は少し和《やわ》らいだ。
そう、美桜はとっても絵が上手いのだ。ドラゴン限定だけど。
数日経ち、唐突に思いついて穂乃果は学校帰りに美桜の家に寄った。そこには美桜の母の安がいた。玄関から覗いただけで、家の中がとても散らかっているのがわかった。
「ほのちゃん、おかえり。怪我はもう大丈夫?」
「はい。たいしたことなかったので。美桜は?」
「大丈夫よ。美桜はね、死なない」
「……あたしとのこと、ちゃんと覚えてますか?」
「ええ、もちろん。ほのちゃんとのことも、他のことも、ぜーんぶ覚えてる。記憶は自動でバックアップされるようになってるの」
「便利なカラダだなー、美桜は。羨ましい」

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