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妻であること、女であること(仮
第5章 苛立ち
「陶子さん」
「な、なに?」
「俺、やっぱり話し合いしか無い気がします」
「…うん…」
それは薄々気がついてる。
でも、どう尚太に話せばいいのかずっと悩んでいた。
本当はレスなんか嫌だったし、ハグもキスも無い生活が寂しかった。
けど10年間、それを一度も言えなかったのが現実。
「レスの理由を聞いてみたらどうですか?」
「怖いけどね」
結局、原因が自分のせいだったらと思うと、怖くて逃げてしまいたくなる。
「でももし、話し合いが上手くいってレス解消したら、
浮気を疑う気持ちがなくなるかもしれませんよ?」
確かにそうだ。
レスではなくなって愛し合う時間をもてたとして、
尚太からの私を想う気持ち感じられたなら、
もうあの女の人のことは…。でも…
「勇気、いるな…」
そう言うと、西谷君は私の肩に手を置き
「大丈夫ですよ」
と、私を励ましてくれた。
「…うん」
「話しにくいの無茶苦茶わかります。
だから、無理しないでくださいね。
話し合いやめてもいいんですから。
もうレスのままでいい。
浮気のことも見てみぬふりをするなら」
「うん」
そう言われると、見てみぬふりは嫌だなと思っていた。
本当のこと、やっぱり知りたい。
「少し、考えてみたらどうですか?
今日帰って旦那さんに会って、数日夜を過ごして、陶子さんがどう思うか」
「うん、そうする。
とりあえず、自分がどうしたいか、よく考えてみる。
ありがとね、西谷君」
そう言って顔を西谷君に向けると、
私よりも背の高い西谷君は、私を見下ろしていた。
すごく、近くで。
こんなにも、寄り添いながら。
男性と触れ合うことさえ久しぶりな私には、
刺激が強すぎて身体が熱くなるのを感じた。
「な、なんか暑いね」
慌てた私はすぐに視線をそらし、テーブルにあるドリンクに手を伸ばした。
すると、西谷君から身体が離れ、
それと同時に肩に置かれていた西谷君の手が解けた。
ホッとしたような
寂しいような
複雑な気持ちだった。
「な、なに?」
「俺、やっぱり話し合いしか無い気がします」
「…うん…」
それは薄々気がついてる。
でも、どう尚太に話せばいいのかずっと悩んでいた。
本当はレスなんか嫌だったし、ハグもキスも無い生活が寂しかった。
けど10年間、それを一度も言えなかったのが現実。
「レスの理由を聞いてみたらどうですか?」
「怖いけどね」
結局、原因が自分のせいだったらと思うと、怖くて逃げてしまいたくなる。
「でももし、話し合いが上手くいってレス解消したら、
浮気を疑う気持ちがなくなるかもしれませんよ?」
確かにそうだ。
レスではなくなって愛し合う時間をもてたとして、
尚太からの私を想う気持ち感じられたなら、
もうあの女の人のことは…。でも…
「勇気、いるな…」
そう言うと、西谷君は私の肩に手を置き
「大丈夫ですよ」
と、私を励ましてくれた。
「…うん」
「話しにくいの無茶苦茶わかります。
だから、無理しないでくださいね。
話し合いやめてもいいんですから。
もうレスのままでいい。
浮気のことも見てみぬふりをするなら」
「うん」
そう言われると、見てみぬふりは嫌だなと思っていた。
本当のこと、やっぱり知りたい。
「少し、考えてみたらどうですか?
今日帰って旦那さんに会って、数日夜を過ごして、陶子さんがどう思うか」
「うん、そうする。
とりあえず、自分がどうしたいか、よく考えてみる。
ありがとね、西谷君」
そう言って顔を西谷君に向けると、
私よりも背の高い西谷君は、私を見下ろしていた。
すごく、近くで。
こんなにも、寄り添いながら。
男性と触れ合うことさえ久しぶりな私には、
刺激が強すぎて身体が熱くなるのを感じた。
「な、なんか暑いね」
慌てた私はすぐに視線をそらし、テーブルにあるドリンクに手を伸ばした。
すると、西谷君から身体が離れ、
それと同時に肩に置かれていた西谷君の手が解けた。
ホッとしたような
寂しいような
複雑な気持ちだった。

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