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開発された女教師〜純愛の果ての真の快楽〜
第3章 優しい寝室
鍵の閉まったビジネスホテルの一室。

外の喧騒が嘘のように遮断された狭いシングルルームで、二人は並んでベッドの端に腰掛けていた。

​部屋の明かりは、壁に備え付けられた間接照明の淡いオレンジ色だけ。

秋が隣に座ると、マットレスが微かに沈み、それだけで七海の逃げ場がなくなったような錯覚に陥る。

​しかし、部屋に入ってからの二人は、まだどこかいつもの「同期の教員」としての空気を引きずっていた。

ベッドの上で膝を突き合わせるようにしながら、他愛のない談笑を続けていく。

七海は黒髪のミディアムヘアを揺らし、キリッとした二重の瞳でサバサバと言葉を返しながらも、内心では「このあと、どうなるんだろう」という緊張で張り裂けそうだった。

​そんな七海の張り詰めた空気を察してか、秋がふっと笑い、他愛のない話を遮るように突然とんでもないことを言い出した。

​「ねえ、あっち向いてホイしよ。俺が5回連続で勝ったら、キスね」

​「……えっ!?」

​あまりに唐突で、そして子供じみた、けれど確実におかしい提案に、七海の瞳が大きく見開かれた。

5回連続で勝つなんて、確率的にそう簡単に起こるはずがない。

だけど、そんなゲームの条件に「キス」を提示してくること自体が、あまりにも直球すぎて心臓が跳ね上がる。

​「ちょっと、何言ってるのよ、急に――」

驚いて反論しようとする七海を置き去りにして、勝手に拳を突き出してきた。
​「最初はグー、じゃんけんぽん!」

​「あ、ちょっと……!」

​流されるようにして、七海は慌てて拳を出してしまう。

秋は「あはは、七海の負け! あっち向いて――」と、無邪気な笑顔でじゃんけんを進めていく。

​確率から言えば、5回連続で勝ち抜くなんてそうそうあることじゃない。

それは分かっているのに、じゃんけんの拳が交わされるたび、七海の胸のドクドクという高鳴りは激しさを増していく。

​秋の表情はどこまでも楽しそうで、無邪気そのものだ。

けれど、こうして強引に自分のペースへと巻き込み、七海をドギマギさせて楽しんでいるその姿は、やはりこの空間の主導権を完全に握っている大人の男のそれだった。

​「ほら、次いくよ? じゃんけんぽん!」

​暗闇に溶けるようなオレンジ色の照明の下、七海は激しい動揺を隠すように必死で拳を出し続けていた。
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