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愛と犠牲の果て~人妻を堕とす愛人契約~
第98章 妻の選択は夫婦の絆を揺るがす男
翌朝、東洋アセットインベストメントのオフィスに出勤した澪と雄一の表情は、隠しようもないほどに沈み込んでいた。
フロアを行き交う社員たちの目には、ただの深刻な寝不足や体調不良のように映っていたかもしれない。しかし、二人の胸中を支配していたのは、底なしの絶プールだった。特に澪にとっては、今日の夜、西新宿のマンションで鬼頭との「初の中出しセックス」という、肉体的にも精神的にも尊厳を完全にすり潰されるような凄惨な儀式が待ち構えている。自分の聖域である膣内に、夫以外の男の種を直接注ぎ込まれる――その恐怖と悍ましさに、澪は朝から指先一つ動かすのさえ億劫になるほどの激しい吐き気に襲われていた。雄一もまた、そんな妻を救い出すこともできず、ただ時計の針が夜へと進んでいくのを凝視しながら、魂を削られるような思いでデスクに向かっていた。
しかし、運命の女神は、そんな二人にさらなる追撃を用意していた。
昼過ぎになった頃、オフィスのドアが勢いよく開き、鬼頭がフロアに姿を現した。昨夜の電話での傲慢な余裕はどこへやら、その顔は蒼白で、明らかな狼狽と焦燥の色が浮かんでいた。鬼頭は澪と雄一のデスクへと早足で近づくと、周囲の社員に聞こえないような低い、しかし切迫した声で告げた。
「澪くん、雄一くん、今すぐ応接室へ来てくれ。……急ぎだ」
不穏な空気を察知し、二人は顔を見合わせながら、重い足取りで社長応接室へと向かった。重厚なドアが閉まった瞬間、鬼頭はネクタイを乱暴に緩めながら、机を叩かんばかりの勢いで話し始めた。
「たった今、神楽坂さんから直々に電話があった……。このままでは、例の大型プロジェクトをこれ以上進めることはできない、と通告された」
「え……っ」
澪の口から小さな悲鳴が漏れた。隣に立つ雄一も息を呑む。 プロジェクトがこのままでは進行しない――それは、ある意味で当然の帰結だった。あの忌まわしい会員制ホテルでの夜、澪という一人の女の肉体を巡って、プロジェクトの主要メンバーである真壁、宇佐美、織部の3人が激しく争い、今やそれぞれがそれぞれと激しく仲たがいをしてしまっていたからだ。彼らの間のチームワークや関係性は、完全に崩壊してしまっていた。
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