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シアター"名画座"で逢いましょう
第15章 二組のカップル

一方、日菜子と広が役所に出掛けたすぐあとに、朝倉はブルッと身震いして尿意を覚えて目を覚ました。

「うう~ん…」

ここはどこだ?
そうか、明け方まで日菜子夫妻と話し合って少し横にさせてもらっているうちに眠ってしまったんだと思い出す。
隣で一緒に寝たはずの日菜子の姿はなく『ああ、役所に離婚届を出しに行ったのだな』と記憶をよみがえらせる。

さて、小便を済ませて日菜子の帰りを待つか…

朝倉はベッドを抜け出してトイレへと向かう。
トイレは使用中で、ジャーという水流と共にトイレのドアが開き、十和子が眠そうな顔で出てくる。

「あら、おはようございます…あなたもようやく目が覚めたのね」

トイレをお使いになるの?
では、どうぞと十和子が体をずらしてくれた。

「すいません…」

狭い廊下なので、十和子と体が触れあってしまう。

「あら、お元気なのね」

体が触れたタイミングで、十和子が悪戯っぽく朝倉の股間をタッチした。

「朝勃ちってやつですかね…小便を済ませたら萎んでしまいますよ」

思春期のガキではないので、悪戯で股間をタッチされたぐらいで朝倉は動じない。

「萎んじゃうの?あら、もったいない」

冗談ともつかぬ残念そうな顔をして十和子が微笑む。

確かにいい女だと、こうして至近距離で見つめ合うと、十和子の美しさに惹かれてしまう。
もし、仮に、朝倉に日菜子というパートナーがいなければ、思わず「今度、食事でもどうですか?」と誘いたくなってしまう。

「シャワー、使わせてもらいなさいよ、頭がシャキっとするわよ」

トイレから出てくると、すでにこれからはこの部屋が自分の部屋になるのだとばかりに、コーヒードリップにコーヒー豆をセットしながらシャワーを浴びてらっしゃいなと言ってくれた。

「そうだな…そうさせてもらおうか…」

朝倉は脱衣室で裸になると、バスルームに飛び込んだ。
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