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2026人質交換を託された女 (下巻)
第3章 報告書
声は小さかったが、もう一人の気配だけが意識に残る。
捜査員の視線が横に動く。カウンセラーへ一度だけ目を向け、確認するような間があった。
カウンセラーの女性は、「分かりました」と短く頷いていた。
捜査員は何も言わず、スッと立ち上がる。背もたれに掛けられていたジャケットは、そのまま残され、足音を抑え、玄関へ向かう。
里紗は彼女の背中を見ていた。扉が完全に閉まるまで、里紗の視線は、力を緩めない。
ドアが閉まり、音が消えた。部屋に残るのは、里紗とカウンセラーだけ。
空間の広さだけが残り、里紗は短く息を吸う。
カウンセラーは姿勢を変えない。距離も詰めようとしない。
「ごめんなさい……もっと早く気付くべきでした……」
里紗に謝る声は、とても穏やかだった。
「ゆっくりでいいの……何が起きたのか……話してほしいの……」
カウンセラーは、里紗の瞳を観察していた。目から力が抜け、焦点がぼやけていくのを見つめていた。
捜査員の視線が横に動く。カウンセラーへ一度だけ目を向け、確認するような間があった。
カウンセラーの女性は、「分かりました」と短く頷いていた。
捜査員は何も言わず、スッと立ち上がる。背もたれに掛けられていたジャケットは、そのまま残され、足音を抑え、玄関へ向かう。
里紗は彼女の背中を見ていた。扉が完全に閉まるまで、里紗の視線は、力を緩めない。
ドアが閉まり、音が消えた。部屋に残るのは、里紗とカウンセラーだけ。
空間の広さだけが残り、里紗は短く息を吸う。
カウンセラーは姿勢を変えない。距離も詰めようとしない。
「ごめんなさい……もっと早く気付くべきでした……」
里紗に謝る声は、とても穏やかだった。
「ゆっくりでいいの……何が起きたのか……話してほしいの……」
カウンセラーは、里紗の瞳を観察していた。目から力が抜け、焦点がぼやけていくのを見つめていた。

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